認知症の奥様(Mさん)との、コミュニケーションに不安を感じていたケース

一緒に外出しても何を話して良いのか分からない

旦那様がMさんに面会に来られた際、スタッフは旦那様から不安な気持ちをお聞きしました。

Mさんの認知症が進行して

「以前よりも会話が続かなくなった」
「少しの事も覚えていなく、それに対して怒ってしまうこともあり、面会に行ってもいいのか考えることもある」

また、

「一緒に外出しても、何を話して良いか分からずイライラしてしまう」

そのことがあり、外出を敬遠してしまうので、徐々に外出頻度も少なくなっている。という悩みをお聞きしました。

旦那様とMさんのコミュニケーションを円滑にするには

スタッフは旦那様が、Mさんの認知症の症状が進んでいることへの不安と、認知症に対しての知識が少ないことで混乱してしまい、イライラなどの気持ちが出てしまうのでは…という考えに至りました。

そこで、上記の件を解決するためにはどうしたら良いかスタッフで話し合いました。

当法人で取り組んでいる『学習療法』を見学していただき、スタッフが認知症の方とどのようにコミュニケーションを図り、声がけをしているのかを見ていただき、認知症の方への接し方を伝えていこう。ということになりました。

旦那様へそのことを伝えたところ、

「今まで学習をしているところを見たことが無いから見てみたい」

「自分も関われることがあるのであれば、関わっていきたい」

と旦那様も意欲が見られました。

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学習療法について詳しくはこちらのページへどうぞ

<当法人学習療法実践士のお話> <【公式】学習療法センター様>

見学当初は珍しそうに学習療法を見学していた旦那様ですが、Mさんが学習している姿を見て

「まだ綺麗に字書けるの」
「すらすらと足し算解けてすごい」

など、スタッフが間に入ること無くコミュニケーションを取られ、

Mさんも

「あら。あんたからほめらったの初めでだの」

と笑顔が見られ3人で楽しく学習することができました。

一緒に学習療法を行っていると、教材の内容をきっかけに、Mさんや旦那様の昔の暮らしなどをスタッフにお話してくださるようになり、スタッフとMさん、旦那様との関わりが深くなりました。

グループホームで年2回の特別な外出日には

4ヵ月後、グループホームで年に2回ご利用者の希望を聞き取り、外出先を決定する行事で、担当スタッフとMさんが『最上川船下り』を計画しました。

そのことを面会時に旦那様へ伝えると

「船下りは行ったことがない。行けるのであればぜひ一緒に行ってみたい」

とお話が聞かれました。

そこで、Mさんと旦那様、スタッフの3人での『最上川船下り』へ出かけました。

Mさんへの対応の仕方に不安を持たれていた旦那様も、Mさんを褒めることで笑顔を引き出し、それを見て旦那様も自信を持ってコミュニケーションを楽しまれ、

最後には

「また行ってみたい」「イライラせずに話せた」

との声も聞かれ、また1つMさんとご家族の思い出を作ることができました。

ご相談を振り返って

スタッフもご家族からの相談や不安に対し、専門的に関わることで、日々の接し方の大切さやこの介護・福祉という仕事のやりがいを改めて感じることができ、スタッフが一丸となりMさんやご家族をサポートできた一例となりました。

今後もご利用者、ご家族に寄り添って、不安や悩みなどがあった際は一緒に考え、少しでも気持ちを軽くしていただけるよう、努めてまいりたいと思います。