「脳の健康教室」学習効果について~アンケート結果より~

「脳の健康教室」とは、東北大学加齢医学研究所 川島隆太所長による最先端の脳科学研究の知見をもとに、東北大学と学習療法センターとの共同研究の結果誕生したプログラムを活用して、地域のシニア世代のための「脳の健康づくり」を行う教室です。当法人では川南地域における高齢者の地域課題やニーズに対しての取り組みの一つとして、令和元年8月から社会貢献活動の一環として取り組んでいます。

この教室では、学習療法センターと国との共同開発プロジェクトから生まれた「学習療法」を取り入れており、計算や音読、人との会話を行うことで、楽しみながら認知症予防を行っています。当法人の職員だけでなく、ボランティアの皆さんと共に、参加者の方々が楽しく学習できるように教室の運営をしています。

教室では6カ月間の教室の終了時にアンケートを実施しており、アンケートでも「教室に参加して前向きな気持ちになった」と話される参加者の方が多数いらっしゃいます。今回はライフケア黒森脳の健康教室終了後に、参加者の皆さんにご記入いただいたアンケート結果についてご紹介させていただきたいと思います。

当法人ではこれからも高齢者の方々が健康で生き生きとした生活を送れるよう、お手伝いをしていきます。

※令和4年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、教室開催できない状況が続いていますが、現在再開に向けて準備を進めています。

教室名ライフケア黒森 脳の健康教室
内容読み書き 計算 数字盤 交流会
参加者11名(川南地域に住む65歳以上の方)
開催期間令和3年9月7日~令和4年2月15日
回答数10

Q1.あなたは「脳の健康教室」に満足されていますか?

項目割合(%)
1.大いに満足330
2.満足770
3.不満足
4.大いに不満

Q1.満足度

Q2.普段の生活の中で、ご自宅で学習することは大変でしたか?

項目割合(%)
1.大変ではない330
2.さほど大変だとは感じない550
3.少し大変である220
4.大変である

Q2.大変度

Q3.自宅ではどんなペースで学習していましたか?

項目割合(%)
1.毎日学習していた440
2.数日分まとめて学習していた330
3.不規則で決まっていなかった330

Q3.学習ペース

Q4.あなたの現在の健康状態はいかがですか?

項目割合(%)
1.よい220
2.まあよい220
3.ふつう440
4.あまりよくない220
5.よくない

Q4.健康状態

Q5.週に何回外出していますか?

項目割合(%)
1.0回
2.1回110
3.2回330
4.3回以上660

Q5.外出頻度 (週)

Q6.週に何回、友人や近所の人と話をしていますか?

項目割合(%)
1.0回
2.1回
3.2回330
4.3回以上770

Q6.友人・近所の方との交流頻度

Q7.楽しみ(趣味など)はありますか?

項目割合(%)
1.はい990
2.ときどき110
3.いいえ
1.はいに対する具体的な取り組み
・「絵手紙を楽しむ会」に参加すること
・歌声喫茶に行くこと
・古布をリメイクしてバッグその他作り
・クラフトで小物作り
・ウォーキング
・タブレットで麻雀
・家族で元気で毎日過ごしていること
・友達とゴルフやたまに酒のみをすること
・編み物(小物)
・スポーツ

Q7.楽しみ (趣味)

Q8.毎日、新聞を読んでいますか?

項目割合(%)
1.はい880
2.ときどき220
3.いいえ

Q8.新聞を読む

Q9.日頃から計算していますか?(買い物にいったときなど)

項目割合(%)
1.はい440
2.ときどき660
3.いいえ

Q9.日頃の計算
(買い物時等)

Q10.「脳の健康教室」に参加して、毎日の生活に変化がありましたか?

項目割合(%)
1.あった660
2.特にない440
1.あった どんな変化がありましたか?(複数回答可)
①生活に張りができた5
②物忘れが減った2
➂友人ができた2
④色々なことに意欲がわくようになった3
⑤気持ちが明るくなった1
⑥人とよく話をするようになった1
⑦以前よりも外出するようになった0
⑧その他1
・計算がはやくなった

Q10.参加しての変化

Q11.脳の健康教室に続けて参加できるとしたら申し込まれますか?

項目割合(%)
1.申込む550
2.申込まない110
3.わからない440

Q11.今後の参加

Q12.問11で「申し込まない」に〇印をつけられた方に伺います。

その理由は何ですか?

項目
1.会場が不便なため
2.忙しいため
3.事情が変わったため1
4.費用が高いため
5.その他(具体的に)

Q13.教室が終わった後、どのようなことをやってみたいと思われますか?

・もう少し農作業にゆとりを持ち、前できなかったテキストを学習したい
・習慣となった学習の時間をこれからも持ちたいと思います。
・春になったら庭いじりが楽しみ
・自分の身のまわりの整理
・小旅行

Q14.脳の健康教室に参加してのお気持ち・感想をご自由にお書きください

・コロナの影響で教室に通えなかったこともあり、夏~秋はコンスタントに学習ができず、脳に変化があることがわかった。やはり物忘れが時々あり、今必要とするものがすぐに出てこない時があり、学習の重さを感じました。

・1~2回ぐらい見学させていただけるかな?と参加させていただきましたが、実際に体験させていただき、とてもいい経験になりました。(勤務時間中に申し訳なくも・・)教室での仲間との出会いも楽しめました。参考にしたいヒントなどもあります。まだやりたい事が浮かびますが、できないことも感じるこの頃なので、自分の体力に合わせてできることからと思っています。参加させていただきありがとうございます。

・コロナで教室に行けないと家で宿題をする張り合いがなくなり、宿題をしなくなった。教室に行って皆さんと会えることが心身ともに必要なことを痛感しました。

・苦も無く日常生活の一部と思っているので、朝の日記(予定)、体調(体重、その他血圧)確認を書き込み、脳健と一連のこと・・・これが終わると一般的な家事にとりかかる。(自分の食べたいものを作る)掃除、洗濯等3月始まるまでどうしようかなぁ。(チョットとほーっとする自分もいる)

・脳の健康教室とすばらしい方にめぐりあえたことに感謝です。この年になってこんなに素敵な方々と出会い、一生大事にしていきます。もっともっと広がってほしいと願います。

・後期高齢者となり、今の元気な姿で、家族に迷惑をかけずにできることを手伝いながら(会社にも時々出勤し)余生を送りたいと思う。

・どんなことをやるのか気になって参加した。知り合いがいたので少し安心した。いろんな人と話ができた。今までの資料(教材)を繰り返し使っていきたい。(できるとき)

・参加者の日常の生活がわかり参考になっています。会話等楽しめてよろしいかと。

アンケート結果より

アンケート結果を拝見し、脳の健康教室に参加して回答いただいた方全員が満足しているとの結果だった。

また、ご自宅で学習することに80%の方がさほど大変さを感じていないとのことであった。健康状態についてについても概ね良く、外出も60%の方が3回以上と答えている。趣味を持っている方も90%いることがわかった。

Q10.の「脳の健康教室に参加して毎日の生活に変化がありましたか?」の問いについては60%(6人)があった答えているが、変化を感じていない方も40%ほどいることもわかった。変化があった方の6人のうち生活に張りができたと答えた方が最も多く5名であった。

今後の参加については50%の方が参加したいと答える一方で、わからないと答えた方も4人いて、コロナウイルス感染症の拡大が影響しているものと思われた。

参加者の方々は、参加してみてとても日々の生活によい影響を与えていることと認知症予防への効果を実感されているコメントが多く、健康に対しても意識が高いということがアンケート調査によってわかった。

脳の健康教室を振り返って

教室の回数を重ねるごとに、参加者の方々の表情がどんどん明るくなっていく姿や日常生活において外出や他の方との交流などに前向きになっていく姿を見ると、とても嬉しく、やりがいを感じています。教室を運営する立場ではありますが、大勢の参加者の方々と出会う中で、いろいろなことを勉強させていただいています。

脳の健康教室を通して皆さんとお会いできることを楽しみしています!