こもれびの郷で自分らしさ再発見

こもれびの郷は、一日の利用定員が12名と少人数の認知症対応型デイサービスです。

私たちは少人数で家庭的な雰囲気を大切にして、自宅にいるような安心感を提供し、リラックスして過ごしていただけるよう支援しております。

事業所コンセプトにある「ご利用者一人ひとりが自分らしさを再発見」できるよう、はつらつプロジェクト(サービスを選択することに目的を据えるのではなく、その先に目的を据えるサービスメニューを組むこと)として取り組んだ活動をご紹介します。

農業に従事されていらっしゃったAさんとBさんのご紹介

夫婦でご利用されているAさんとBさん。

デイサービスを利用した当初から、他のご利用者との関わりは少なく、二人でホールとは別のスペースで過ごされ、横になっている時間が多く見られました。

職員が意識的に声をかけると農業に従事していたと話され、生き生きと野菜の育て方などについて教えてくれたり、ご利用中も自宅の作物の様子が気になるといった様子がありました。

好きなこと = 農業ということを踏まえ、他のご利用者や職員と一緒に畑作りをする中で他者との関わりが増えないかと考え、畑作りにお誘いしました。

「一緒に行くか」と話され、率先して野菜の植え方や育て方を教えてくださいました。

畑の作業がある時は毎回お誘いし、職員や他のご利用者と一緒に活動していただきました。その後の変化として、ご利用の度に畑の作物の成長具合を気にされ、

「だいぶ大きくなってきたの」
「まだ掘らなくて大丈夫だよ」

などと教えてくれたり、他のご利用者へも自ら話し掛け、会話をする姿が見られるようになりました。

こうやって植えるんだよ

職員にも教えてくださいます

夫婦で共同作業

土をおこすのもお手のもの

大工関係のお仕事に従事されていらっしゃったCさんのご紹介

今年度は、畑に設置する看板の作成も行いました。

認知症の症状は軽度で、ほぼ自立しているCさん。謙虚な性格で、周りの様子を見ながらも活動等へは

「俺はいい」「今は何もしていない」

と話されていたCさん。

昔は大工関係の仕事に従事しており、看板作成を通して今も出来ることは沢山あると感じて欲しいと考え、お誘いしました。

始めは「俺はしなくていい」と乗り気ではなかったですが、いざ板を持ちペンキと刷毛を渡すと、慣れた手つきで塗り始めます。真剣な表情で丁寧に塗り進めていくその姿は、とても生き生きとされていました。それまではデイサービスの利用に対しても乗り気ではなかったですが、今では「また宜しく頼むの」と話されるようになり、今ではレクリエーション活動も積極的に参加されています。

真剣に塗ります

文字入れは女性陣で

看板の完成!

認知症は、最近の記憶を保持することは難しくなり、最近の記憶より昔の記憶の方が比較的保たれていると言われています。

また、認知症になると「今の自分は何も出来ない」と話され、自信を喪失する方もいますが、実際に活動をしてもらうと「今も出来ること」が沢山あり、私たち職員も新たな発見や気づきがあり、学ばせてもらうことがあります。

私たちは、一つひとつの活動を通して、「心の満足」=「自分らしさの再発見」が出来るよう、これからも支援していきたいと思います。

そして、ご利用者が住み慣れた地域でいつまでも自分らしく暮らせるようサポートをしていきたいと思います。