「要介護2ですが、特別養護老人ホームへ入所できますか?」と娘様からご相談

父の自宅は老朽化、娘の私との関係も悪くなり困ってしまって…
入所後は、ご自分の役割を持っていただき意欲的な生活が送れるように

平成27年度より、特別養護老人ホームの入所要件が要介護3以上の方が対象となり、要介護1、2の方は、市町村より特例入所の要件に該当すると認められた方のみ入所できることとなりました。

今回は、特例入所された方の事例をご紹介したいと思います。

要介護者

A様 89歳 男性 一人暮らし 要介護2

奥様がお亡くなりになり、酒田市内に住む娘様の援助を受けながら、ご自宅で一人暮らしをされていらっしゃったA様。
ですが、娘様は就労されており、毎日A様のお世話をするのが容易で無くなってしまい、当法人の小規模多機能型居宅介護事業所をご利用されておりました。

そのような状況のA様の娘様より、次のようなご相談を受けました。

「自宅では一人暮らしで、私が生活援助をしていたのですが、認知症が進行し、怒りっぽくなってきて父との関係性が悪化して困っています。現在、小規模多機能型居宅介護事業所を利用していますが、今後、自宅が老朽化し帰る場所がない状況です。特別養護老人ホームへ入所してもらいたいと考えています。要介護2ですが、入所できますか。」

とのご相談でした。

そこで、特例入所の要件を説明させていただき、娘様より「父も入所できるかもしれませんね。」と希望を持っていただけました。

当施設で、入所に係る判定会議で協議し、決定した後に、酒田市に特例入所の単独世帯の要件に該当するか意見書を提出させていただきました。特例入所の要件に該当されるか調査を行ってもらい、数週間経過した後、酒田市より「特例入所の要件に該当する」との返答をいただけました。A様は無事に特別養護老人ホームへ入所することができることになりました。

入所手続きの際、娘様より「本人も自宅で生活するのは、難しいと思っています。特別養護老人ホームへ入所できることになって、本人も家族も安心しています。ありがとうございました。入所後は、本人に何か役割があると生活に張り合いが出ると思いますので、何か役割を持たせて欲しいです。」とご要望もいただきました。

現在、当施設へ入所され、ご自分の役割を持ち生き生きと生活しています!

A様は、要介護2で物忘れ等の症状はありますが、歩行等の日常生活に関しては自立されており、A様からも「何かやることがあれば、仕事くださいね。」とお話しがありました。

担当職員を中心に何か日常的に出来る仕事はないかと考え、「施設内のカーテンの開け閉め」と「エプロンたたみ」をしていただいてはどうかという提案があり、2つの仕事を毎日の役割として行ってもらおうということとなりました。

担当職員が数日、A様と一緒にカーテンの開け閉めの仕方とエプロンのたたみ方をお伝えさせていただいたところ、今では毎日、ご自分で時間を確認され、午前7時にカーテンを開けられ、午後5時にカーテンを閉める役割が習慣となりました。また、エプロンは午前10時と午後3時の1日2回たたんでもらっており、時間でたたむ予定のエプロンが届いていないと「エプロンないの?」と職員に教えてくださることもあります。

高齢者世帯の増加に伴い・・・

要介護1、2の方でも入所を必要とする方もたくさんいらっしゃると思います。紹介させていただいたA様のように、市町村より特例入所の要件に該当すると認められれば、入所することも可能です。

また、入所してからもA様のように役割や楽しみを持ちながら自立した生活を継続されている方もいらっしゃいます。「特別養護老人ホーム」は最期まで自分らしく生活できるように支援をさせていただく「生活の場」です。

現在、介護で悩んでいる方は、お近くの施設や市町村に相談してはいかがでしょうか。いつでもご相談ください。