タクティール® ケアであったかい気持ち

当施設では、平成17年8月より、ご利用者の個別ケアの一環として「タクティールケア」を開始しています。

タクティールケアは、スウェーデンで確立された緩和ケアの手法です。タクティールとは、ラテン語で「タクティリス」に由来する言葉で「触れる」という意味があります。その意味が示すように、手を使って、相手の背中や手足を「押す」のではなく、やわらかく包み込むように触れるのがタクティールケアです。

タクティールケアは心地良さや安心感、痛みの軽減をもたらしてくれます。
その根拠として考えられているのが、心地よくなる物質「オキシトシン」と言われるホルモンです。接触によって分泌され、血液を介して身体中に広がります。ご利用者は自分自身が注目され、一人の人間として認められていると感じたり、信頼感や安心感を高めたりと、心身共に心地良さを実感することができます。
実際に、ご利用者の方からも「気持ちよくって、あったかい気持ちになる」などのお声も聴かれています。

<タクティールケアがもたらす効果>

  • 心配や不安感の軽減
  • 安眠効果
  • 痛みや苦痛の軽減
  • 胃や腸の機能の改善
  • 信頼感や安心感を高めることができる
  • 自分自身が注目されて、一人の人間として認められていると感じることができる・・・など

その他にも、リラクゼーション効果や攻撃性や自虐性の減少など、様々な効果が期待されて います。

実際にタクティールケアをしている様子です。
静かな環境の中で、ご利用者との心地良い時間を大切にしています。

ライフケア黒森では、看取り期の方へもタクティールケアを行っています。
特別養護老人ホームは、最期まで生活できる施設です。だからこそ最期に何ができるかを考え、模索する必要があります。私たちが最期にできることの一つに加え、お身体の痛みや、苦痛を少しでもやわらげ、穏やかな気持ちで過ごすことができるように願いを込め実施しています。

居室で過ごされることが多くなることに配慮し、タクティールケアを通してご自身の身体を認識していただき、また、時にはコミュニケーションをとりながら、一対一でゆったりと関わることができる時間となっています。 私たちはタクティールケアを通し、ご利用者の気持ちに寄り添い、お一人おひとりと向き合い、安心して生活を送って欲しいと思っています。