機能訓練を通じて生活意欲アップへ!!
令和2年4月より
小規模特別養護老人ホーム ライフケア黒森に機能訓練指導員を専任に配置し、機能訓練指導員を中心に、看護職員・介護職員・生活相談員その他、複数の職種の者が共同して、個別機能訓練加算の計画に基づき、身体機能の維持・向上を図るために、生活リハビリを取り組んでいます。
事例
事例を紹介したいと思います。
要介護者
Aさん 令和元年12月11日に入所 94歳 要介護3 男性
Aさんの想い
Aさんは、入所されてから『現在の身体状態を維持し穏やかに暮らしていきたい』という想いがありました。
計画書
その想いと、『外出を続けたい』という希望から、
Aさんの機能訓練計画書の
【長期目標】は、『外出を続けることができる』、
【短期目標】は、『下肢筋力低下予防に努め、生活の幅を広げ元気に過ごしていく』ことを計画に立てました。
日常の生活の中では、車いすの生活で、座ったまま、足で漕いでの移動をしていましたが、短距離であれば伝い歩きをしている方なので、一日1回手すりを使用し往復の歩行(10m)を計画し、歩く練習をすることにしました。
入所当初は、『歩けない。何もできない。人の世話にならないとできない。』という思いがありました。
Aさんの想いを叶えられるよう機能訓練を継続しているところです。
入所当初、車椅子に座って、足で漕いでの移動が、今では歩けるという自信と筋力がついてきて、歩行器を使用し介助付きで75mも歩くことが出来ました。
他の方々も、生活に密着した運動を継続し、ご利用者一人ひとりの筋力の維持または向上している方が増えており、立ち上がりや車椅子への移乗も、少しの支えでスムーズにできるようになったり、歩く方は歩行回数が増えたり、歩行距離も長くなったりと、身体機能の向上がみえてきました。
また、機能訓練の回数を重ねていくうえで、会話も増えて生活意欲がわき、後ろ向きな気持ちから、前向きな気持ちに変わってきて、『外出したい』『○○したい』など、ご利用者一人ひとりの、想いをお聞きし、その人らしい生活を叶えるための機能訓練ととらえ、日々頑張るようになりました。
さらに、職員もご利用者への関わりを多く持つことで、『ご利用者の想い』を新たに発見することができ、また、生活上リハビリを行っていくうえで、ご利用者一人ひとりの声掛けや、運動に対しての促し方法や介助方法など、みんなで情報を共有し合うことで、自然と職員のスキルが上がってきています。
これは、ご利用者と職員の相乗効果の表れで、日々行っていることで、相乗効果が高まっているように感じます。
これからも機能訓練を通して、関わりを多く持ち、まだ知らない「ご利用者の想い」、を発見し、叶えていくことを目標としながら、ご利用者の生活を支えていきます。