【グループホーム】笑顔と会話の芽がでる「おらいの畑」
ライフケア黒森のグループホームには、職員とご利用者様みんなでつくる「おらいの畑」があります。2015年より始めた小さな取り組みでしたが、施設全体を巻き込んだ大規模な取り組みになって参りました。
今回は、そんなライフケア黒森(グループホーム)での畑づくりの取り組みをご紹介致します。
畑づくりが会話や行動のきっかけに
グループホームでも畑づくりを行うようになってから、会話やお散歩、笑顔が増えました。
地域柄、もともと農業を営んでいたご利用者様や、家庭菜園などに詳しいご利用者様が沢山いらっしゃいます。そんな「先生方」に教えて頂きながら、職員も張り切って作業をします。
また、農作業の時だけではありません、「育てた作物をどう調理して食べるか」という話題でも、ご利用者様が沢山のアイディアを出してくれます。調理もご利用者様たちと一緒に行う時もあります。
食事を囲んでの会話も、畑づくりの思い出や、次に植える作物は何にするかなど、会話が弾みます!こうして、畑を耕し苗を植えるところから、美味しく食べるところまで、沢山のコミュニケーションが生まれています。
皆が集まる「おらいの畑」の様子を紹介します
「おらいの畑」を見るなら、一番のオススメスポットはグループホームの東側にある渡り廊下です。渡り廊下からは畑が一望できます。みんなで作った「おらいの畑」の看板が、作物の成長を見守っています。
文明の利器と先生方の知恵袋
今年(2017年)から導入した「耕運機」を使って、若い職員が畑を耕しています!ご利用者様たちは窓辺から、「こうしたらいいよ~」「それはこうだよ~」と沢山のアドバイスと声援を送ります。
昨年まではクワを使って、手作業で畑を耕していました!石ころや雑草を取り除くのだって、ご利用者様がやっていたのを見て、職員たちははじめてそういった細かい作業が必要だと気付きます。職員は「人の手をかけて、丁寧に行わないといけないんだな。」と痛感したと言います。
ご利用者様の笑顔の種にも
「でっけぐなれよ~」(大きくなれよ~)
自分が手をかけた作物には、愛情がこもります。毎日、畑の様子を見るのを楽しみにしているご利用者様が沢山います。職員も作物の成長を楽しみに出勤しています。
「水いっぺのめ~」(水いっぱいのんでね~)
太陽の光と、水、大地の栄養、そしてみんなの愛情を受けて、すくすくと育つ作物。みんなに笑顔を運んでくれます。
自慢の看板も手作りです
「おらいの畑」の看板は、グループホームのご利用者様全員で作り上げた自慢の看板です。看板に負けない、立派な作物を作るぞーと、職員もご利用者様も意気込んでいます!
看板作りは、冬の間に行いました。デザイン(書体)、文字の彫刻など、ご利用者様と職員が知恵を出しあい、試行錯誤しながら協力して制作しました。
みんなで集まって作るって、とっても楽しいですよね!さて、春になったら畑で何作ろう?何が食べたい?そんな会話を弾ませながら、看板を仕上げました。
秋の収穫・調理、そして「いただきます!」
2016年中に植え、同年秋に収穫した作物は、じゃがバターにしたり、大学芋にしたり、色んなお料理にして楽しく美味しく頂くことができました。調理は、ご利用者様と一緒に行うことも恒例になり、若い職員は「料理の手際」を学ばせてもらう場になりました。
2017年は、これまでと同じく「じゃがいも」や「サツマイモ」などを植えつつ、「夏の納涼会でスイカが食べたい!」というご要望をもとに、スイカにもチャレンジしてみたいと考えています。
笑顔と会話が生まれる畑づくり
農業が盛んな地域柄、農業、家庭菜園の達人が沢山いらっしゃいます。作業の合間に、雑草を抜いたり、石を拾ったりと、自然と身体が動く様子。見ていて大変勉強になります。
こうして、畑の作業をしていると、ご利用者様のイキイキとした表情が沢山見受けられ、職員たちも笑顔が絶えません。
「必要とされている」という想いが、生きる喜びに
畑の運営を始めてから、ご利用者様の行動や会話が増えていったことが何よりの収穫です。畑の様子を見に、散歩に行くご利用者様も増えました。
職員にとっても、畑の作物の成長が楽しみになり、また、ご利用者様との会話に繋がることで、コミュニケーションを活発にすることができました。
作物の日々の成長を喜び合ったり、次はどんなものを植えようか相談したり・・・畑づくりによって、ご利用者様の生きる喜びや楽しみが、増えていればいいな、と思います。
そしてこれからも、ご利用者様の「やってみたいこと」や「楽しみ」がどんどん増えていくよう、色んな取り組みにチャレンジして参ります。