退院後の父の様子が変わってしまって…とご家族からのご相談
無気力になってしまった父を心配して相談されたケース
介護サービスを利用して表情にも変化が…
要介護者
70代 男性 2人暮らし 認知症の診断あり
ある日ご家族が、ライフケア黒森居宅介護支援事業所に、ご相談のため来所されました。
お話しを伺ったところ、お父様が令和2年1月に自宅で倒れ、救急車で病院に搬送、熱が高く尿路感染症の診断で入院されたとのことでした。
その後、体調が良くなり自宅に戻ったのですが、突然怒ったり、物忘れが出始めるなど認知症の症状が現れ、以前とは様子が変わってしまったのだそうです。
元気なころは畑作業をしたり、瓢箪で工芸品を製作したり、こけしを作ったりと、剥製なども手掛けるほどの多趣味であったのですが、現在は自宅に閉じこもって横になっているばかり。
運転免許更新では認知機能に問題があり、専門病院の受診を勧められ、結局運転免許証を返納しました。
それからは、自宅に閉じこもってばかりいるので心配になり、どうしたらいいかとのご相談でした。
居宅介護支援事業所からのご提案とその後
お話しを伺った上で、気分転換と認知症予防のために、学習療法を行っている認知症対応型通所介護サービスの利用をご提案したところ、「試しに通ってみることにしました」とご連絡をいただきました。
最初はあまり行きたくない様子でしたが、ご家族の協力もあり1回、2回と通っているうちに、険しい表情だったのが、だんだん笑顔も増え、優しい表情になってきました。
他のご利用者ともコミュニケーションを交わし、活動にも積極的な様子が見られ、職員との会話で冗談を返すことも増えてきました。
慣れてきたころは、デイサービスで過ごす時間を楽しいと感じてくださるようになったようで、デイサービスの送迎の時間になると、ご家族が準備を促さなくても待っている様子もあるとご家族から伺いました。
学習療法にも真剣に取り組んでいます。
体調面では、最初は週1回のご利用でしたが、尿路感染症を再発したことから、週2回に増やし体調管理をすることで、健康に過ごすことができています。
私たち介護支援専門員は、これからも、ご本人の状態にあった介護保険サービスを提案し、住み慣れた地域で、その人らしく生きがいのある生活をしていただけるよう支援していきます。